「牛に引かれて善光寺まいり」の言葉でも知られる善光寺。
全国的にもとても有名なお寺ですが、善光寺の由来については御存じですか?
名前は聞いたことがあってもどんなお寺か知らないという方は多いですよね。
今回はそんな方に善光寺について詳しくなれる由来や参拝方法などをご紹介します。
これから善光寺に行く方も、行く予定はないけれどなんとなく気になるという方もぜひチェックしてみてくださいね。
善光寺について詳しくなったら行きたくなること間違いないですよ!
善光寺の由来はなに?
善光寺と聞くと、あぁ、長野県にあるお寺だよね、と多くの人が思い浮かぶと思います。
しかし、善光寺の由来について詳しくご存じの方は少ないのではないでしょうか。
そこで、今回は善光寺の由来についてご紹介します。
善光寺は善光寺のご本尊である「善光寺式一光三尊阿弥陀如来」と本田善光という人に大きく関係しています。
善光寺式一光三尊阿弥陀如来は百済から日本にもたらされました。
その頃、日本ではこの尊像を信奉する推仏派と廃仏派に分かれており、天皇は尊像を推仏派であった蘇我稲目に託します。
しかし、熱病がはやり廃仏派の物部尾輿が「蘇我稲目が外国からやってきた神を信奉しているからだ!」と言い、蘇我稲目の家であった向原寺に火をつけてしまいます。
それでも尊像は燃えることも傷つくこともなかったため、物部尾輿は難波の堀江に尊像を投げ捨てます。
しばらく時がたち、物部氏は蘇我氏により滅ぼされ、聖徳太子と共に仏教を広めていきました。
同じ頃、信州の本田善光という人が難波の堀江に立ち寄るとどこからともなく自分の名を呼ぶ声がし、多くの人を救うために尊像を連れて信州に帰りなさいと言われます。
本田善光は大喜びし、尊像と共に信州に戻り、「善光寺」が開かれたと言われています。
善光寺のオススメの参拝の仕方は?
画像:https://www.nagano-cvb.or.jp/modules/feature/00020
それでは、善光寺の由来がわかったところで次はオススメの参拝方法をご紹介します。
参拝方法に決まりがあるの!?と思う方も多いと思いますが、あくまでも厳密な決まりではなくオススメの方法です。
今回オススメする参拝方法には約1時間かかるのでゆっくりと時間をかけて回ってみてください。
善光寺の本堂に向かう方はまず参道を通ります。
そして参道を進むと最初に見えてくるのが、仁王像がいる「仁王門」です。
ここにある仁王像は日本を代表する仏師、高村光雲と米原雲海の合作で作られています。
仁王像の迫力ある美しさを堪能すると活気ある「仲見世通り」が続きます。
仲見世通りを過ぎると「山門(三門)」という門が見えます。
こちらは国の重要文化財に指定されており、2階に登楼参拝をすることができます。
そしていよいよ本堂を拝観します。
本堂は何度も火災にあっていますが毎回復興し、現存する本堂は1707年(宝永4年)に再建されたものになります。
本堂の奥にある「瑠璃壇」には一光三尊阿弥陀如来像が祀られています。
一光三尊阿弥陀如来像は秘仏のため、直接拝観することはできませんが、その手前にある「不滅の常燈明」を拝むだけでも極楽往生することができるといわれています。
そして瑠璃壇の右側には「御三卿」があります。
これは本田善光と奥方、息子の像になっており、この3体の手前に「お戒壇巡り」の入り口があります。
お戒壇巡りは真っ暗な回廊をめぐり、中ほどにある「極楽の錠前」に触れると錠前の真上に祀られている御本尊とつながりを持つことができ、極楽浄土を約束されるとされています。
そして本堂を出ると「経蔵」という宝形造りのお堂があります。
この中には「一切経」という仏教経典を網羅したものが収められており、手前にある「輪廻塔」というものを回すことで経典を呼んだのと同じ功徳を得ることができるとされています。
オススメの参拝方法は以上です。
他にも境内には見どころがたくさんあるので時間がある方はゆっくりと参拝してみてください。
善光寺の御開帳とは?
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善光寺を語る上で忘れてはいけないのが御開帳です。
御開帳とはご本尊のありがたいお姿をお披露目し、御利益を賜ることができるという盛儀です。
ここで1点注意したいのが御開帳といってもご本尊の姿を見ることはできないということです。
ご本尊である善光寺式一光三尊阿弥陀如来は善光寺の住職であっても見てはいけない絶対秘仏とされています。
そのため、私たちに御開帳されるのは「前立本尊」になります。
善光寺の御開帳は7年に1度行われ、多くの人が訪れます。
また、参道もお祭り状態になり、長野県を代表する盛儀となっています。
「牛に引かれて善光寺まいり」の意味は?
画像:https://www.nagano-cvb.or.jp/modules/feature/00020
「牛に引かれて善光寺まいり」という言葉は多くの人が聞き覚えあるのではないでしょうか。
しかしその言葉の細かな意味を知っている!という方は意外と少ないですよね。
実はこちらはある説話に由来しています。
昔、心の貧しい老婆がいました。
老婆が布を干しているところ、牛がやってきてその布をひっかけて走って行ってしまいます。
「牛!待て!」と老婆が追いかけていくと善光寺の前までやってきてしまいます。
すると牛の姿が見えなくなり、牛の涎が文字のように見え「うしとのみおもひはなちそこの道に なれをみちびくおのが心を」と記されていました。
その文字を読んだ老婆は信心に目覚め、布や牛のことを忘れ信仰を持ちながら暮らしていき、極楽往生しました。
あの牛は観音様の化身であったといわれ、「牛に引かれて善光寺まいり」と語り継がれるようになっていきました。
善光寺への交通アクセス手段
それでは善光寺へのアクセス方法をご紹介します。
車
東京方面からはアクセスする場合は中央自動車道「岡谷JCT」から長野自動車道「更埴JCT」を経て、上信越自動車道「長野IC」に行きます。
または関越自動車道「藤岡JCT」から上信越自動車道「長野IC」まで行くことができます。
そして長野ICから車で40分ほど進むと善光寺に到着します。
新潟・北陸方面からは北陸自動車道「上越JCT」より上信越自動車道「須坂長野東IC」に行き、40分ほどで善光寺にアクセスできます。
名古屋・大阪方面からは名神高速道路「小牧JCT」に入り中央自動車道の「岡谷JCT」、長野自動車道「更埴JCT」を進み、上信越自動車道「長野IC」まで行きます。
公共交通機関
公共交通機関を利用する場合はJR東京駅より北陸新幹線を利用し、JR長野駅で下車します。
新潟・北陸方面はJR金沢駅より北陸新幹線を使い、JR長野駅まで行きます。
名古屋・大阪方面からはJR新大阪駅より東海道新幹線を使ってJR名古屋駅まで行き、中央線特急シナノでJR長野駅にアクセスできます。
JR長野駅から善光寺まではバスがオススメです。
路線バスは善行寺口バスロータリーの「1番のりば(善光寺方面行き)」から発車し「善光寺大門」で下車してください。
所要時間は約15分、大人運賃150円です。
なお、善光寺大門から善行寺本堂までは歩いて約5分で到着します。
または長野駅から長野電鉄長野線各駅停車で約5分乗り、善光寺下駅まで向かいます。
善光寺下駅から善光寺までは徒歩約13分です。
善光寺に関するよくある質問
善光寺ってどんなお寺ですか?
善光寺は、長野市にある真宗大谷派のお寺で、日本有数の歴史と規模を誇る仏教寺院です。
平安時代に建てられた五重塔や、国宝に指定された本堂などがあり、毎年多くの観光客や信仰者が訪れます。
善光寺の歴史はどのようなものですか?
善光寺は、平安時代に行基菩薩によって創建されました。
その後、多くの歴史的な出来事に関わってきました。
中でも有名なのは、戦国時代の武将・上杉謙信が善光寺の大仏を修復したことや、幕末には新選組と長州藩が善光寺を巡る戦いを行ったことなどがあります。
善光寺にはどうやって行けばいいですか?
長野市内から善光寺まで、路線バスやタクシー、自家用車でアクセスすることができます。
また、JR長野駅からは、善光寺口駅または北長野駅へ向かう電車が運行されています。
善光寺には何があるのですか?
善光寺には、五重塔、本堂、大鐘楼、三重塔、境内社、参道商店街などがあります。
また、善光寺には参拝するだけでなく、お茶会や夜間拝観、ライトアップなどのイベントも開催されています。
善光寺でのマナーはありますか?
善光寺では、靴を脱いで参拝することが基本的なマナーです。
また、善光寺には多くの参拝者が訪れるため、混雑時には他の人の迷惑にならないように、大声で話さない、写真撮影の際には周囲に配慮するなどのマナーが求められます。
善光寺には拝観料が必要ですか?
善光寺には、拝観料は必要ありません。
ただし、有料の特別拝観や体験プログラムがある場合があります。
善光寺での写真撮影は自由ですか?
善光寺では、基本的に写真撮影は自由です。
ただし、本堂内や特別拝観の場合は、撮影禁止となっている場合があります。
また、マナーを守って、周囲の人やお寺の雰囲気を壊さないようにしましょう。
善光寺は何時から何時まで開いていますか?
善光寺は、基本的に朝早くから夕方まで開いています。
具体的な開門時間は季節や曜日によって異なりますが、例えば4月から11月までは6:00から17:00、12月から3月までは7:00から16:30まで開いています。
善光寺周辺には何か観光スポットはありますか?
善光寺周辺には、善光寺の北側にある「浅間山ロープウェイ」や、南側にある「戸隠神社」などがあります。
また、長野市内には「長野県立美術館」や「信州大学」などもあり、一日中楽しめる観光スポットがたくさんあります。
善光寺には駐車場はありますか?
善光寺には、駐車場がいくつかあります。
参道商店街や北口駐車場、南口駐車場などがあり、有料となっています。
善光寺周辺は観光客が多いため、駐車場が混雑することがありますので、早めに到着することが望ましいです。
善光寺にはどんな年間行事がありますか?
善光寺には、毎年1月の「初えびす」、7月の「七夕まつり」、10月の「秋季大祭」など、様々な行事が行われています。
また、年間を通して、お寺の歴史や文化を学ぶ講座や、参道商店街でのイベントも開催されています。
善光寺で食事をすることはできますか?
善光寺には、参道商店街や周辺に多くの飲食店があります。
また、お寺の境内には「お総本山 しょうゆ蔵」や「和膳 そば処」「和膳 おばんざい処」といった食事処もあります。
ただし、混雑時には待ち時間が発生することがあります。
善光寺の周辺でおすすめのグルメはありますか?
善光寺周辺には、信州そばやおやき、さるまんじゅう、信州味噌など、長野ならではの美味しいグルメがたくさんあります。
また、善光寺の参道商店街には、お土産にぴったりな商品も多く取り揃えられています。
善光寺周辺には宿泊施設はありますか?
善光寺周辺には、ホテルや旅館、民宿などの宿泊施設がたくさんあります。
善光寺口や南長野駅周辺にはビジネスホテルが多く、中心部には旅館や民宿など、さまざまなタイプの宿泊施設があります。
善光寺はどのような信仰の対象ですか?
善光寺は、真宗大谷派のお寺であり、阿弥陀如来を中心に信仰されています。
また、善光寺には「えんまさま」や「鉄輪大明神」といった信仰の対象もあります。
善光寺は何年に一度本堂を改修するのですか?
善光寺は、およそ20年ごとに本堂を改修しています。
最近の改修は2015年から2018年にかけて行われ、国宝に指定された本堂の外装や内装、設備などが一新されました。
まとめ
善光寺について知っておくとずっと楽しめる情報をご紹介しました。
ただぼーっと参拝するのも気持ちがすっとして素敵な時間を過ごせますが、由来や説話などを知ってから行くとそれぞれの意味がよくわかり数倍楽しめますよね。
ぜひ事前に少しだけ勉強してより深く善光寺を楽しんでくださいね。
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