日本三大奇祭として知られる「御柱祭」をご存じですか?
長野県諏訪地方で行われる御柱祭にはどんな歴史があるか、どんな見どころがあるかなど詳細をご紹介します。
歴史や見どころを知っているとより楽しめる御柱祭。
昔から行われる迫力と優美さに溢れるお祭りを思いっきり楽しんでくださいね。
御柱祭にはどんな歴史がある?
正式名称を「式年造営御柱大祭」という御柱祭。
実はその歴史について詳細ははっきりとわかっていません。
平安初期からすでに行われていたとされていますが、歴史的文献に初めて登場したのは室町時代の「諏訪大明神画詞」です。
諏訪大明神画詞の中で「寅と申の干支に当社造営」との記載があり、これが御柱祭を表わしていると言われています。
御柱祭の見どころは?
さて、そんな御柱祭ですが、とにかく見どころがたくさんある迫力あるお祭りです。
御柱祭は長野県にある諏訪大社で行われる最大の神事であり、上社本宮、上社前宮、下社秋宮、下社春宮で行われ、それぞれのお宮の社殿の四隅に「御柱」という巨木を立てていきます。
御柱は長さ約17m、直径約1m、そして重さ10tもの巨大なもみの木が選ばれ、各お宮に4本、計16本の大木を必要とします。
そして切り出された巨木は「山出し」と「里曳き」という行事で運ばれていきますが、運ぶ方法は全て人力なため、上社下社それぞれ3日間の日数を要します。
特に山出しは見どころとして知られ、上社の山出しは御柱からV字の角のように突き出した「めどでこ」に「おんべ」を手にした氏子がまたがり、士気を高めるべく声を発していく姿が見事です。
また、現在の都市事情から広い道だけを通るわけにはいかず、1日目には「穴山の大曲」と呼ばれる難所が待ち構えています。
こちらは道が狭く、さらに屈折しており、民家すれすれに御柱が通過していく迫力がありながらも繊細な技を見ることができます。
2日目の山出しは「木落し」という見どころがあります。
これはニュースなどでも多く取り上げられるので目にしたことがある方も多いかもしれません。
木落しは斜め27度の坂を御柱が一気に下っています。
その際、めどでこには若衆がたくさん乗ったままになっており、度胸や技の見せ所として大歓声を浴びます。
そして最後に「宮川の川越し」が待っています。
水温10度以下の川の流れに御柱ごと入り、御柱を洗い清めながら進みます。
下社の山出しも「萩倉の大曲」という難所が待ち構えています。
関わる全ての人のタイミングと士気が一つにならないと越せない難所は息をのむ迫力です。
そして下社にも「木落し」があり、こちらは最大斜度35度の坂を下ります。
下社の御柱はめどでこがなく、氏子たちが御柱に乗り一気に下っていきます。
この上社下社両方の山出しから約1か月後に「里曳き」が行われます。
里曳きは華やかな時代絵巻と共に街中を進み、多くの見物客と優雅な雰囲気を楽しめます。
上社里曳きはめどでこに乗った氏子が「よいさ」の掛け声をかけ、花笠踊りや龍神の舞、長持ち行列など伝統芸能を楽しみながら道中を進みます。
下社里曳きは御柱の警護として始まった騎馬行列と共に進みます。
そしてそれぞれのお宮に到着すると、御柱の先端を三角錐の形に切り落とす「冠落し」が行われます。
最期にロープやワイヤーを使用しながら人力で巨木を直立にし、御柱祭は終了します。
説明が長くなりましたが、迫力ある風景を楽しみたい方は山出しを、伝統ある華やかな雰囲気を楽しみたい方は里曳きを見学するのがオススメです。
次回の御柱祭はいつ?
迫力ある御柱祭ですが、毎年行われるわけではありません。
御柱祭は7年に一度、6年ごとに開催されます。
次回の御柱祭の開催予定は以下の通りです。
御柱祭へのアクセス方法!
それでは御柱祭へのアクセス方法をご紹介します。
車
東京方面から車を利用する場合、新宿から中央自動車道を通り、約2時間半で諏訪インターチェンジにつきます。
また、名古屋からは中央自動車道で約2時間40分、大阪からは名神道を使い約4時間10分で諏訪インターチェンジに到着します。
諏訪インターチェンジから上社は約20分、下社は岡谷インターチェンジから約20分です。
公共交通機関
公共交通機関を利用する場合は上諏訪駅にアクセスしてください。
新宿駅からは中央本線特急「スーパーあずさ」を利用、新大阪駅からは東海道新幹線「のぞみ」を利用できます。
名古屋駅や長野駅からは中央本線特急「しなの」を利用し、塩尻駅で乗り換えてください。
周辺の人気宿泊施設を紹介!
御柱祭を思いっきり楽しみたい場合、宿泊は必須になります。
そこでオススメの宿泊施設をご紹介します。
信州・上諏訪温泉 ホテル鷺乃湯
上諏訪温泉 双泉の宿 朱白
梅月
岡谷セントラルホテル 岡谷駅前
まとめ
御柱祭の見どころや歴史についてはいかがでしたか?
祭りがどんなきっかけで始まったかは分かっていませんが、平安時代から多くの人がその迫力や優美さに心を躍らせてきました。
今でも諏訪地方にしっかりと根付いている御柱祭。
これからも末永く続いていき、多くの人の心をわくわくさせてほしいですね。
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