長野県を代表する人気観光地「善光寺」で行われる「御開帳」をご存じですか?
御開帳は毎年行われるわけではないので次回がいつ行われるか気になっている方も多いのではないでしょうか。
今回はそんな善光寺の御開帳についてご紹介します。
御開帳は多くの人がそのありがたいお姿を一目見ようと訪れる大人気の盛儀です。
御開帳がいつ行われるかだけでなく、起源なども知っているとより深く楽しめますよ。
是非チェックしてくださいね。
善光寺の御開帳はいつ?
善光寺の御開帳は数え年で七年に一度行われます。
数え年とは開催されたその年を一年として数える方法です。
前回の御開帳は令和4年(2022年)4月3日(日)から6月29日(水)の期間、88日間で行われました。
実はこの令和初となる御開帳は異例の延期が行われています。
平成最後の御開帳は平成27年(2015年)4月5日から5月31日に行われたので、本来であれば次の御開帳は令和3年(2021年)に行われるはずでした。
しかし、昨今のコロナ事情を鑑み、十分な感染予防対策をとることが難しいということから、1年延期し令和4年に開催されることが発表されました。
御開帳が1年延期になってしまったのはとても残念ですが、多くの人が訪れる盛儀なので安全のために決断されたのだと思います。
善光寺の御開帳の起源は?
画像:https://benesse.jp/contents/history/zenkouji/
御開帳は普段は目にすることができないご本尊の姿を拝むことで御利益を授かることができる盛儀です。
善光寺の御開帳は享保の時代であった1730年代に初めて行われたと記録があります。
なお、御開帳そのものの起源は1738年に京都の清水寺で行われたのが初とされており、2009年頃までは御開帳と呼ぶのは清水寺のみでした。
それ以外の御開帳は「居開帳」と呼ばれており、2009年以降に御開帳と呼ばれるようになりました。
善光寺の御開帳とは?
善光寺の御開帳を説明する前に善光寺のご本尊について説明する必要があります。
善光寺のご本尊は百済より西暦552年にもたらされた「善光寺式一光三尊阿弥陀如来」です。
日本最古の仏像といわれており、絶対秘仏になっています。
絶対秘仏とは私たち一般人が目にすることができないだけでなく、僧侶や関係者であっても目にすることが許されない秘仏であるということを意味します。
善光寺式一光三尊阿弥陀如来が絶対秘仏になったいきさつははっきりわかっていません。
しかし、絶対秘仏であるため、御開帳の時でもその姿を見せることは許されません。
そのため、善光寺の御開帳で私たちが目にすることができるのは国宝に指定されている「前立本尊」です。
7年に1度、前立本尊の姿が公開され、右手には「善の網」がつながれています。
この善の網が「回向柱(えこうばしら)」に結ばれており、参拝者は回向柱に触れ、如来様とのつながりをもつことができるとされています。
なお、前立本尊は絶対秘仏である善光寺式一光三尊阿弥陀如来と同じ姿をしていると伝えられています。
また、善光寺は無宗派なので檀家がいません。
そのため、御開帳で浄財を集め、諸々の修繕費などに充てています。
善光寺の御開帳が7年周期の理由は?
画像:https://zenkozi.com/menu/exhibit.html
善光寺の御開帳は数え年で7年に1度行われますが、なぜ7年に1度なのでしょうか。
実はこの7年に1度という理由、はっきりわかっていないのです。
昔から善光寺は不定期で御開帳を行っていました。
そののち、自然な形で7年に1度と落ち着いたので現在も継続しています。
宗教的にはっきりとした理由がないので今回のように延期にも柔軟に対応できるのですね。
善光寺参道のイベントは?
画像:https://kosublog.com/zenkoji-gokaicho-part1-1505/
善光寺の御開帳は長野県にとっても大きなイベントになります。
そのため、善光寺へと続く道なりである「善光寺参道」でも様々なイベントが行われます。
詳細は年によってやや変わりますが、期間中毎日がお祭りのような雰囲気になります。
前回の御開帳が行われた2015年は「日本一の門前町大縁日」と銘打ったイベントを開催しています。
メイン会場では飲食や物販のほか、地域を紹介するパネルの展示、さらに伝統芸能、ダンス、コンサートなどを披露する「表参道芸術音楽祭」が行われました。
また、周辺の広場では足湯や三曲舞台などが行われるほか、長野駅善光寺口広場は華やかな花の装飾を施すなど街全体がわくわくするお祭りのようなムードになります。
善光寺に関するよくある質問
善光寺ってどんなお寺ですか?
善光寺は、長野市にある真宗大谷派のお寺で、日本有数の歴史と規模を誇る仏教寺院です。
平安時代に建てられた五重塔や、国宝に指定された本堂などがあり、毎年多くの観光客や信仰者が訪れます。
善光寺の歴史はどのようなものですか?
善光寺は、平安時代に行基菩薩によって創建されました。
その後、多くの歴史的な出来事に関わってきました。
中でも有名なのは、戦国時代の武将・上杉謙信が善光寺の大仏を修復したことや、幕末には新選組と長州藩が善光寺を巡る戦いを行ったことなどがあります。
善光寺にはどうやって行けばいいですか?
長野市内から善光寺まで、路線バスやタクシー、自家用車でアクセスすることができます。
また、JR長野駅からは、善光寺口駅または北長野駅へ向かう電車が運行されています。
善光寺には何があるのですか?
善光寺には、五重塔、本堂、大鐘楼、三重塔、境内社、参道商店街などがあります。
また、善光寺には参拝するだけでなく、お茶会や夜間拝観、ライトアップなどのイベントも開催されています。
善光寺でのマナーはありますか?
善光寺では、靴を脱いで参拝することが基本的なマナーです。
また、善光寺には多くの参拝者が訪れるため、混雑時には他の人の迷惑にならないように、大声で話さない、写真撮影の際には周囲に配慮するなどのマナーが求められます。
善光寺には拝観料が必要ですか?
善光寺には、拝観料は必要ありません。
ただし、有料の特別拝観や体験プログラムがある場合があります。
善光寺での写真撮影は自由ですか?
善光寺では、基本的に写真撮影は自由です。
ただし、本堂内や特別拝観の場合は、撮影禁止となっている場合があります。
また、マナーを守って、周囲の人やお寺の雰囲気を壊さないようにしましょう。
善光寺は何時から何時まで開いていますか?
善光寺は、基本的に朝早くから夕方まで開いています。
具体的な開門時間は季節や曜日によって異なりますが、例えば4月から11月までは6:00から17:00、12月から3月までは7:00から16:30まで開いています。
善光寺周辺には何か観光スポットはありますか?
善光寺周辺には、善光寺の北側にある「浅間山ロープウェイ」や、南側にある「戸隠神社」などがあります。
また、長野市内には「長野県立美術館」や「信州大学」などもあり、一日中楽しめる観光スポットがたくさんあります。
善光寺には駐車場はありますか?
善光寺には、駐車場がいくつかあります。
参道商店街や北口駐車場、南口駐車場などがあり、有料となっています。
善光寺周辺は観光客が多いため、駐車場が混雑することがありますので、早めに到着することが望ましいです。
善光寺にはどんな年間行事がありますか?
善光寺には、毎年1月の「初えびす」、7月の「七夕まつり」、10月の「秋季大祭」など、様々な行事が行われています。
また、年間を通して、お寺の歴史や文化を学ぶ講座や、参道商店街でのイベントも開催されています。
善光寺で食事をすることはできますか?
善光寺には、参道商店街や周辺に多くの飲食店があります。
また、お寺の境内には「お総本山 しょうゆ蔵」や「和膳 そば処」「和膳 おばんざい処」といった食事処もあります。
ただし、混雑時には待ち時間が発生することがあります。
善光寺の周辺でおすすめのグルメはありますか?
善光寺周辺には、信州そばやおやき、さるまんじゅう、信州味噌など、長野ならではの美味しいグルメがたくさんあります。
また、善光寺の参道商店街には、お土産にぴったりな商品も多く取り揃えられています。
善光寺周辺には宿泊施設はありますか?
善光寺周辺には、ホテルや旅館、民宿などの宿泊施設がたくさんあります。
善光寺口や南長野駅周辺にはビジネスホテルが多く、中心部には旅館や民宿など、さまざまなタイプの宿泊施設があります。
善光寺はどのような信仰の対象ですか?
善光寺は、真宗大谷派のお寺であり、阿弥陀如来を中心に信仰されています。
また、善光寺には「えんまさま」や「鉄輪大明神」といった信仰の対象もあります。
善光寺は何年に一度本堂を改修するのですか?
善光寺は、およそ20年ごとに本堂を改修しています。
最近の改修は2015年から2018年にかけて行われ、国宝に指定された本堂の外装や内装、設備などが一新されました。
まとめ
善光寺の御開帳の時期や起源についてご紹介しました。
善光寺の住職であっても目にすることを許されない善光寺式一光三尊阿弥陀如来。
そんな神秘に満ちたご本尊の御利益を賜れる御開帳はぜひ現地に行って味わってみたいものですよね。
御開帳の時期は多くの人が訪れるため、駐車場や周辺の宿泊施設などが混雑します。
見に行きたいと心を決めた方はぜひ早めに計画を練って、思いっきり御開帳の雰囲気を堪能してくださいね。
コメント
私には9回目の御開帳ですが、ずっと「御開帳」と言われてます。2009年ころから「御開帳」と呼ばれるようになったというのは疑問です。